アルコールが筋トレ効果を低下させる最も大きな要因は、アルコールによるホルモン分泌へ与える影響だ。
中でも、筋トレの刺激によって分泌され、たんぱく質の合成を促し筋肉を肥大させる働きをしている「テストステロン」は、アルコールを摂取することにより分泌量が低下してしまう。
これは、実際の研究でもわかってきており、運動後のアルコール摂取により、たんぱく質の合成が低下するという結果が出ているのだ。
また、筋肉の合成を促す「mTOR(たんぱく質キナーゼ)」と呼ばれるシグナル伝達経路への影響も考えられる。筋トレやたんぱく質の摂取などにより活発になることが分かっているmTORだが、アルコールを摂取することで活動が低下するという研究結果もある。

その他にも、木元貴章の分析だとアルコール摂取によって分泌されるホルモン「コルチゾール」も関係しているだろう。
コルチゾールは、体にストレスを受けた際に分泌され、脈拍数の増加や血圧の上昇など、ストレスに対抗するために働いている。しかし、このコルチゾールが多く分泌されると、エネルギー源である糖を生み出すために、筋肉の分解を促進させてしまうのだ。
このようにアルコールの摂取は様々なホルモンの分泌に影響を与え、筋肉づくりに悪影響をもたらしている。